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- 大腸ポリープについて
大腸ポリープとは
大腸ポリープとは、大腸の粘膜表面にできる卵球状の腫瘍のことです。加齢や生活習慣、ハイカロリー食や加工肉・赤身肉の食べ過ぎ、お酒の飲み過ぎ、喫煙などがリスクを高めるとされており、顕微鏡で観察した際の見た目によって以下のように分類されます。
腫瘍性ポリープ | 腺腫(全体の80%を占めます) |
---|---|
がん | |
非腫瘍性ポリープ(良性腫瘍) | 過形成性ポリープ |
炎症性ポリープ | |
良性リンパ濾胞性ポリープ |
このうち、非腫瘍性ポリープは危険性がほとんどありません。一方、腫瘍性ポリープのうち、小さなものには危険性が低いとされていますが、大きくなると大腸がんに変わるリスクが高まっていきます。ある研究によれば、5~9mm程度のサイズになると7%、10~19mmで24.6%、20mmより大きくなると35.8%の確率で大腸がんに変わる可能性があると報告されています。
大腸ポリープの切除
5mm以上の腫瘍性ポリープは、がんの可能性を考慮して切除手術を行うのが一般的です。また、非腫瘍性ポリープであっても、大きなものを放っておくと出血や腸のトラブルに繋がる可能性があるため、同様に切除手術の対象となります。
ある程度のサイズの大腸ポリープであれば、大腸カメラの検査の際に、その場で切除を行うことが可能ですが、内視鏡的な手術であるため、切除後は安静にしていただいたり、刺激の強い食べ物・飲み物を控えていただいたりする必要がありますが、通常入院などは不要で、その日のうちにご帰宅いただけます。
中野区東中野にある中野ひだまりクリニックでは、長年消化器外科やがん医療、内視鏡治療に携わってきた医師が施術を担当しています。
切除方法の種類
大腸ポリープの切除手術にはいくつかの方法がありますが、当クリニックではEMR(内視鏡的粘膜切除術)とコールドポリペクトミーの2つの方法から、患者様の状態に合わせて最適な方法を選択します。
EMR(内視鏡的粘膜切除術)
大腸ポリープができている部分と筋層と呼ばれる粘膜の下にある層の間に生理食塩水などを流し込み、患部を人工的に盛り上げた状態で切除する方法です。比較的大きなポリープでも、大腸の壁に穴が開く(穿孔)などのリスクを軽減することが可能です。
コールドポリペクトミー
高周波電流など熱を発するような機械を使わずに、専用の鉗子(かんし、刃のないハサミのような医療器具)や、スネア(輪っかのような器具)を使って大腸ポリープを切除する方法です。高周波電流を使用する方法に比べて切除後の出血が少なく、穿孔などのリスクも抑えられる安全な切除方法ですが、10mmを超えるサイズのポリープには適していません。