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当クリニックでは漢方薬を積極的に活用しています
中野区東中野にある中野ひだまりクリニックでは、前身である2007年に開業した訪問診療専門のクリニック時代から、風邪や認知症、過敏性腸炎など様々な症状に対して、積極的に漢方薬を処方しています。
漢方薬とは中国を起源とする薬で、「生薬(しょうやく)」と呼ばれる自然界の植物、動物、鉱物などから薬の効果を持つ部分を、一般的には2種類以上掛け合わせて使用します。
例えば、こむら返りや筋肉のけいれん、腹痛や腰痛に効く芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)という漢方薬は、芍薬と甘草という2つの生薬で構成されています。また「産婦人科の三大漢方薬」とも言われ、肩こりやめまい、頭痛やのぼせ、発汗、イライラ、不安など心身の不調にも効果のある加味逍遙散(かみしょうようさん)は柴胡(さいこ)、当帰(とうき)、蒼朮(そうじゅ)、牡丹皮(ぼたんぴ)など全部で10種類もの生薬が組み合わせられています。
漢方薬と西洋薬の違い
漢方薬(あるいは漢方医学)、西洋薬(あるいは西洋医学)は、いずれも根本には「患者様の病気や不調を治す」という考え方があります。違うのはアプローチの仕方です。
未病に対しても治療可能
漢方医学は、自然科学的で心身を1つのものとして考え、患者様お一人おひとりの体質や性質をよく観察して症状を捉え、原因が特定できないもの、西洋医学では病名がつかないようなもの(未病)に対しても治療を行うことが可能です。
例えば虚弱体質の方や、胃もたれや食欲不振、便秘、イライラや不眠、抑うつなどの精神的な症状、女性特有の悩みやアレルギー疾患、冷え性などは、漢方医学の得意分野です。
自然由来の成分で構成
使用する漢方薬は自然由来の成分で構成されており、単一ではなく、複数の症状に効果が期待できるよう2種類以上の生薬を組み合わせています。
これに対して西洋医学は、検査による数値などを見て症状を判断し、病気に対して直接的にアプローチをかけていくという特徴があります。
そのため原因が特定できないものや未病の治療は不得意ですが、逆に原因が特定でき、はっきりとした病名がつくものの治療は漢方医学よりも得意です。
使用する西洋薬も、1つの病気に対して効果のある薬物をピンポイントで配合したものが一般的で、複数の症状が見られる場合はそれらの薬を複数処方する傾向があります。
当クリニックでは双方のこうした特徴を理解した上で、患者様お一人おひとりの状況に合わせた使い分けを心がけています。
漢方薬の効果が期待できる症状
漢方薬の効果が期待できる症状は多岐にわたります。主な症状は以下の通りです。
- 頭痛
- いらいら・不眠
- 風邪
- 目の疲れ
- 鼻水・鼻づまり
- めまい
- のど・せき
- 神経痛・関節痛
- 腰痛
- こむら返り
- 冷え・貧血
- 生理痛・生理不順
- 肩こり
- 胃腸のトラブル
- はきけ・二日酔い
- 下痢・消化不良
- 便秘
- 頻尿・排尿困難
- 夜尿症
- にきび・しっしん
- しみ
- むくみ
- 更年期の症状
- 疲れ・だるさ
- 虚弱体質
- 肥満
- 冷え性
- 貧血 など
漢方医学は風邪の症状ひとつとっても、患者様の体質や状況に合わせて薬を使い分けます。例えば風邪のひき始めの方には葛根湯(かっこんとう)を、風邪のひき始めで、かつ虚弱体質の方には桂枝湯(けいしとう)を、風邪をこじらせた方には柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)を、といった具合です。
病院に行っても「原因がわからない」と言われた方や、「病気ではないが、なんだかずっと不調が続いている」という方は、ぜひ一度当クリニックの漢方外来までご相談ください。