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胃・大腸が不調になる原因
胃には主に食べたものを消化する働きがあり、大腸には胃、十二指腸、小腸を通った後の食べ物から水分やミネラルを吸収し、便を作る働きがあります。
これらのプロセスは様々なホルモンや内分泌、自律神経の複雑なバランスの上に成り立っていますが、通常は滞ることなく、スムーズに処理されています。
しかし多くの方に経験があるように、私たちの胃・大腸は時に不調をきたします。それらの原因には主に食生活、ストレス環境、加齢などが挙げられます。
食生活
通常胃の中の食べ物は2~3時間で十二指腸や小腸に送られます。しかし食べ過ぎ、飲み過ぎ、早食い、高タンパク食・高脂質食などの食生活を続けると、胃の消化能力を食べ物の量が上回り、胃の中に食べ物が溜まっている時間が通常よりも長くなってしまいます。また胃が食べ物の量に耐えきれずに消化不足のまま十二指腸に食べ物を送り込むと、十二指腸では処理ができず、胃に送り返します。こうしたことが繰り返されると胃が疲弊し、不調をきたす可能性が高くなるのです。
また、胃・十二指腸での消化がうまくいかなくなると、小腸や大腸にもそのしわ寄せが生じます。きちんと消化・吸収されなかった食べ物が大腸にまで送られてくるため、本来吸収できない食べ物が腸の中に溜まっていきます。すると腸内悪玉細菌がそれらをエサにして増殖し、腸内環境を悪化させ、不調を引き起こす可能性を高めます。
ストレス環境
胃や大腸の機能をコントロールしているのは交感神経と副交感神経で構成されている自律神経です。ストレス環境は、この自律神経のうち交感神経を刺激し、体を不安や緊張、恐怖などを感じた時と同じ状態に切り替えます。
すると胃では異常収縮や胃酸や胃粘液の不足が起きるとともに、血流量が減少します。大腸では内容物を移動させる腸蠕動が少なくなり、便が体の外に出にくくなったり、ガスが溜まったりするようになります。
このように胃腸の活動レベルが低下した状態で生活を続けていくと、通常よりも胃腸への負担が大きくなり、さらなる不調に繋がる可能性が高くなるのです。
加齢
加齢による胃腸の不調の原因は、胃・大腸の機能低下です。胃では粘液を作る力や、食べ物を十二指腸に送り出す力が弱まり、大腸では蠕動運動を行う力が弱まります。また自律神経も乱れやすくなるため、ストレス環境が続いた時と同じような現象が起きる可能性も高くなります。その結果として、胃腸の不調が現れるようになるのです。
胃・大腸の症状に隠れている病気
胃・大腸の症状には様々なものがありますが、それらの中には重大な病気が隠れている可能性があります。以下ではその一部を紹介します。
胃の症状に隠れている病気
症状 | 隠れている可能性がある病気 |
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慢性的な胃痛・腹痛がある | 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃炎など |
胸焼けを感じたり、げっぷが出たりすることが多い | 逆流性食道炎、機能性ディスペプシアなど |
心当たりがないのに、体重が減っている | 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎など |
タール便(黒色便)が出る | 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんなど |
大腸の症状に隠れている病気
症状 | 隠れている可能性がある病気 |
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慢性的な便秘・下痢がある | 潰瘍性大腸炎、クローン病、過敏性腸症候群など |
血便が出る | 大腸ポリープ、大腸がん、潰瘍性大腸炎、クローン病など |
便が細くなったように感じる | 潰瘍性大腸炎、大腸がんなど |
お腹が張って苦しい | 慢性便秘、大腸がんなど |
胃カメラ・大腸カメラの有効性
胃カメラ・大腸カメラといった内視鏡を使用した検査は、こうした症状の原因を突き止め、がんを含む病気の発見に非常に有効な検査です。
日本人の死因の第1位は悪性新生物、すなわちがんです。このうち、大腸がんは男性で13%(2位)、女性で16%(1位)、胃がんは男性で12%(3位)、女性は9%(5位)を占めています(2021年がん死亡数予測)。
内視鏡検査は直接胃や大腸の中を確認することができるため、がんを見つけられる確率が非常に高いとされています。かつてがんは不治の病と考えられていましたが、早期発見・早期治療ができれば生存率が大幅に高くなることがわかってきています。
そのため、現在何らかの胃・大腸の症状にお悩みの方は、万が一に備えて定期的な胃カメラ・大腸カメラの受診をおすすめします。
中野ひだまりクリニックでは、院長・小見山をはじめとして、消化器の病気やがん疾患、内視鏡治療の経験と実績が豊富な医師が、検査や治療を担当しています。
「胃カメラや大腸カメラには興味があるけれど、どこでやってもらえばいいかわからない」という方は、お気軽に中野区東中野にある中野ひだまりクリニックまでご相談ください。